コラム 高原のねごと 広島のメンツも立てた内川聖一の2000安打

◆高原寿夫 取材生活30年を超える古だぬき記者。吉本興業から宝塚歌劇団、あるいはヤバい人たちの取材から始まり、プロ野球ではイチロー日本一星野阪神V緒方広島連覇な...

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コラム 高原のねごと 広島のメンツも立てた内川聖一の2000安打

◆高原寿夫 取材生活30年を超える古だぬき記者。
吉本興業から宝塚歌劇団、あるいはヤバい人たちの取材から始まり、プロ野球ではイチロー日本一星野阪神V緒方広島連覇などの瞬間に立ち会った。
日刊スポーツ大阪本社編集委員。
 ソフトバンク内川聖一内野手が5月9日の西武戦で通算2000安打を達成したニュースを興味深く読みました。
 横浜市営地下鉄のブルーラインに乗っている内川を見かけ「内川でも地下鉄に乗るんやな」と思ったことはありますが、直接、取材したことはないし、ホークス自体、担当したこともありません。
 それでもある種の感慨が浮かんだのには、ちょっとした理由があるのです。
 広島カープの担当記者だった00年のドラフトのことです。
当時、広島が狙っていたのがほかならぬ大分工の内川でした。
「いい選手だ」。
関係者を取材しても内川の名前ばかりが出てきました。
 同時に横浜も獲得を目指していました。
高校時代にかかとを故障していた内川には大学に進むのでは、という情報もあり、結局、広島は指名を回避。
内川は横浜入りしたのは知られる通りです。
 ところが、です。
 横浜で中心選手になった内川が10年オフにFA宣言したとき、ソフトバンクとともに手を挙げたのが広島だったのです。
これは球界ではちょっとしたニュースでした。
 無名の選手を獲得、他球団の追随できない育成力で、戦力として育て上げることで知られる広島。
国内でのFAで他球団の選手を獲得したことは過去も現在もありません。
手を挙げたことすら、このときだけです。
 先に書きましたが、内川はドラフト時にある意味でフラれている選手です。
にもかかわらず前例のないFA獲得の名乗り、でした。
 それだけほしいということなのか。
当時は不思議にすら思ったものでした。
結果はこれもご存じの通り、内川は故郷・大分に近い福岡の球団を選び、広島はまたしてもフラれる結果になりました。
 そんな内川の大記録です。
広島サイドがどう思っているのか。
 当時もいまも広島球団の指揮を執る松田元オーナーの話を聞く機会がありました。
 「そりゃあ喜んでいるよ。
それだけの選手だったということだからね」
 オーナーの感想は単純明快でした。
あの広島がFAで獲得を目指した選手。
FAで移籍しても成功しないケースもありますが、横浜時代同様、ソフトバンクでも活躍。
大記録を打ち立てた内川は、同時に広島のメンツも立てたのではないか。
そんなことを思っています。

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